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活動報告

MUTIAN・GS-441524の違法売買・闇取引にご注意ください!

いつも応援ありがとうございます。
日本初の動物専門クラウドファンディングサイト「あにファン」です。

あなたが、もしくはあなたが応援している人が、FIP治療に効果があるとされている「GS-441524」「MUTIAN」の違法売買・闇取引に加担してしまっている可能性があります。

医薬品の違法取引は、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金またはその両方に科される可能性があり、実際に逮捕事例もある危険な行為です。

FIPが治療できるかもしれないということをより一般的にしていくためにも、正しい知識のもと正しいルートで入手・使用いただきたいと考えています。

どうか、このページを最後までお読みのうえ、拡散にご協力をお願い致します。

※このページで紹介する複数の医薬品に対して便宜上「治療薬」という言葉をもちいますが、FIP(猫伝染性腹膜炎)に対する治療効果を保証するものではありません。

※あにファンでは、FIP治療を含め、動物に関するクラウドファンディングプロジェクトを立ち上げることができます。あにファンがどんなサイトかはこちらから、プロジェクト一覧はこちらからご覧ください。

このページの内容を簡単にまとめると…

  • FIP治療薬(MUTIAN・GS-441524)は、未承認医薬品です
  • 未承認医薬品は…
    • 個人利用のために輸入するのは合法
    • 医師が処方のために輸入するのは合法
    • 販売のために輸入するのは違法
    • 個人が個人に譲渡・販売すると違法
    • 個人輸入の代行なども譲渡・販売にあたるため違法

現在、MUTIAN・GS-441524の違法取引が横行しているようです。

(あにファンにプロジェクトを掲載したいと相談してきた方が、知らずに違法取引をされていて、プロジェクト掲載を見送らざるを得ないことが2件以上起きています)

FIP治療をより一般的にするためにも、FIP治療薬に関する正しい知識を持っていただくことを目的としたページとなっています。

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FIP(猫伝染性腹膜炎)と治療薬について

FIP(猫伝染性腹膜炎)という猫の病気は、以前までは致死率99%とも言われ「治せない病気」と言われてきました。

しかし近年、「GS-441524」の注射がFIPに対して効果があると研究結果が発表され、さらに同等の効果があるとされる経口薬「MUTIAN」が登場したことにより、治らない病気とされてきたFIPが寛解したという例が徐々に増えてきています。

ただし「MUTIAN」は子猫1匹のFIP治療に100万円前後かかることもあり、体重によっては数百万円かかってしまうほど高額です。

そのため、最近ではより安価(1/2~1/4ほどの価格)である「GS-441524」の投薬を勧める声がSNS上に多くみられるようになってきています。

FIP治療薬は未承認でも「医薬品」

FIP治療に効果があると言われているMUTIAN(ムティアン)の写真
FIP治療に効果があると言われているMUTIAN(ムティアン)の写真

「GS-441524」「MUTIAN」ともに、FIP治療に有効といわれているものの、日本国内では薬として承認されておらず、未承認薬やサプリメントとして扱われています。

そこで
「サプリメントなら医薬品じゃないんじゃないの?」

とお思いのかたもいらっしゃるかもしれませんが、農林水産省曰く

ペットフード、家畜用飼料、シャンプー等の動物用製品であっても、含有成分、効能効果に関する表示、形状等によっては、動物用医薬品等に該当するとみなされます。

動物用医薬品等に該当するか否かの考え方:農林水産省

とされており、「GS-441524」「MUTIAN」はどちらも「未承認動物用医薬品」として扱われます。

医薬品は取扱を間違えると【違法】になります

医薬品の取り扱いは、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」=薬機法(旧・薬事法)という法律で厳しく規制されています。

薬機法は23万文字以上にわたって小難しい言葉だけで書かれているため、詳しい内容は割愛いたしますが、税関のFAQでは以下のように紹介されています。

医薬品、医薬部外品(※)、化粧品及び医療機器等は、医薬品医療機器等法の規定により、厚生労働大臣の製造販売業の許可を受けた者でなければ、業として輸入してはならないと定められています。

(中略)

 ただし、特例的な取扱いとして、輸入する医薬品等を個人が自ら使用すること、または医師・歯科医師が自己の患者の治療等の目的に使用することが明らかであって、「規定の数量」以内であることを税関が確認できる場合は、証明書(薬監証明)の交付を受けることなく、輸入することができます。

1806 医薬品・化粧品等の個人輸入について(カスタムスアンサー):税関 Japan Customs

もっと簡単にまとめると、

  • 製造販売業の許可を受けている
  • 個人が自ら使用
  • 医師が患者の治療に使用

上記以外の場合、医薬品の輸入は禁止されています。

※「規定の数量」については後述します。

さらに、厚生労働省のQ&Aでは以下のように紹介されています。

Q 医薬品などの輸入は、薬事法でどのように規制されていますか。

A 医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器は、人の健康や身体等に直接影響するものであることから、その品質、有効性及び安全性について、科学的なデータ等に基づいて確認がなされた製品だけが国内で流通するよう、薬事法によって厳しく規制されています。
 一般の個人が輸入(いわゆる個人輸入)することができるのは、自分自身で使用する場合に限られており、個人輸入した製品を、他の人に売ったり、譲ったりすることは認められません。

医薬品等の個人輸入に関するQ&A:厚生労働省

Q 個人輸入代行業者を介して海外から医薬品などを入手することは、薬事法上は問題ないですか。

A 最近、個人輸入代行と称して、外国製の医薬品や医療機器を広告して、それらの購入を誘引する仲介業者がいます。
 しかし、日本の薬事法に基づく承認や認証を受けていない医薬品や医療機器の広告、発送などを行うことは、違法な行為です。また、何かトラブルが生じても一切責任を負おうとせずに、全て購入者の責任とされます。
 こうした悪質な業者には、くれぐれもご注意ください。

医薬品等の個人輸入に関するQ&A:厚生労働省

これらをまとめると、

  • 個人間での販売・譲渡
  • 個人輸入の仲介・取次

は違法行為であることがわかります。

そして、厚生労働大臣による製造販売業の許可は、薬自体が国から承認されていないと許可が下りることはありません(承認されていることが前提です)。

FIP治療薬の取引における合法・違法の判別チャート

MUTIAN・GS-441524をはじめとした未承認動物用医薬品において、合法・違法となる取引方法を、文字と画像にて解説します。

この表を見れば、どのルートで入手すれば合法になるかが分かるようになっています。

ぜひ参考にしてみてください。

個人におけるFIP治療薬の【合法】な取引方法

個人使用(自己の所有する動物・ペットへの使用)のためであれば、

  • 「規定の数量」以内の個人輸入
  • 医師からの処方

この2つの場合にのみ、合法的に入手することが可能です。

【合法】「規定の数量」以内の個人輸入

FIP治療薬は「外用薬」「毒薬、劇薬及び処方せん薬」以外の医薬品にあたるため、

  • 用法用量からみて2か月分以内

の数量を税関で確認できる場合、証明書の交付なしで、合法的に個人輸入することができます。

【合法】医師からの処方

MUTIAN協力病院や、GS-441524を取り扱う病院にて診察のうえ、医師から処方される場合も合法です。

「MUTIANやGSはブラックマーケット」などと言われることもあるようですが、きちんと法律に則って取引される場合は合法となります。

個人におけるFIP治療薬の【違法】な取引方法

個人使用以外での入手、もしくは個人使用のためでも個人輸入・医師からの処方以外の入手方法はすべて違法となります。

【違法】個人間での譲渡・販売

MUTIAN・GS-441524のどちらであっても、個人間での取引は違法です。

【違法】個人輸入の代行・仲介・取次

個人輸入をする際にも、販売元と使用者とのあいだに他者がいる場合は違法です。

あいだに立つのが個人に限らず、団体や企業であっても、厚生労働大臣の製造販売業の許可を受けた者もしくは医師からの処方である場合を除き、すべて違法となります。

違法になる取引の例

【違法】急いで投薬する必要があるから、私の持っている薬を使ってください
【違法】投薬終了後に薬が余ったけど、もったいないからあげる

個人間の譲渡となるので、違法です。
販売も違法なので、金銭を支払ってもNGです。

【違法】MUTIANより安いGSを所持しているから、分けてあげる
【違法】病院から買うと高いから、もっと安く譲ってあげる

これも個人間の譲渡・販売となるので、違法です。

【違法】個人輸入の取次もしているから、そのままの価格と送料でお渡しします
【違法】あなたの猫にあわせて海外の医師が処方したものを、私が代わりに輸入しますよ

個人使用(自己の所有する動物・ペットへの使用)以外の用途での個人輸入は違法になる可能性があります。

また、仲介や取次なども個人間の譲渡・販売と同じなので、厚生労働省による許可がない場合は違法です。

【違法】MUTIANもGSもブラックマーケットだから私から買っても一緒

一緒ではありません。
厚生労働省による許可がない者が未承認動物用医薬品を譲渡・販売することは違法です。

きちんと法律に則って取引される場合は合法となり、すべてがブラックマーケットというわけではありません。

FIP治療薬の違法取引に関するあにファンとしての対応

あにファンは、2020年10月にオープンした日本初の動物専門クラウドファンディングサイトです。

これまでにも、FIP治療に関するプロジェクトをいくつも掲載してきました。

現在も、またこれからも、犬猫関わらず動物の役に立てるよう運営し続けていきたいと考えています。

違法取引がある場合、あにファンにはプロジェクト掲載ができません

クラウドファンディングは、支援者の皆さまからプロジェクトに対する支援を集める場です。

FIP治療薬を入手するために違法取引がある場合、

「違法取引のために支援を募る」

という状況となってしまうため、違法取引をしている方のプロジェクトは掲載することができません。

すでに2件、違法取引にてFIP治療薬を入手していたことによって、プロジェクト掲載を見送らせていただいている方がいらっしゃいます。

プロジェクト本文の添削、リターン設計のご提案、さまざまな修正を重ね、プロジェクト公開間近!というところまでサポートをしても、入手方法に問題があると公開することができません。

FIP治療薬の取り扱いには細心のご注意を払っていただきたいと考えます。

違法取引をやめて入手方法を改善する場合は、プロジェクト掲載を検討しています

違法取引によってFIP治療薬を入手している方は、その大半が

「違法とは知らなかった」
「合法であると(勘違いするように)知らされていた」
「どの入手方法でも変わらないと思った」

などという方が多いかと思います。

そして、FIP治療薬は84日間にわたって連続投与しなければいけないため、入手自体は続ける必要があります。

プロジェクトを立ち上げないと、猫さんの命が危険。そういう場合も多いかと思います。

そのため、使用しているFIP治療薬の正しい入手ルートを見極め、違法取引がない状態に改善される場合、プロジェクトの掲載を検討したいと考えています。

賛否がある場合、お問い合わせもしくはTwitterのDMにてあにファンにお知らせいただけますと助かります。

おわりに

あなたやあなたの応援している人・団体がFIP治療薬を

  • 個人間での譲渡・販売
  • 個人輸入の代行・仲介・取次

を行っている場合、それは違法行為である可能性が高いです。

あなたが譲渡・販売や個人輸入の代行・仲介・取次をしている場合、FIP治療薬を求めている人には個人輸入のしかたなど、入手方法を教えてあげるようにしてください。

あなたが個人輸入や医師以外の個人・団体からFIP治療薬を入手している場合、個人輸入のしかたや、どこのメーカーから仕入れているかを聞いたり、FIP治療薬を処方してくれる病院にかかるようにしてください。

FIP治療に関する正しい知識がより多くの方に届くことを願っています。

ぜひ、ページ内のSNSボタンより拡散をお願い致します!

※間違った記載や解釈があった場合、お問い合わせもしくはTwitterのDMにてあにファンにお知らせいただけますと助かります。

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【補足】MUTIANとGS-441254の違いと、それぞれの違いとメリット・デメリット

「MUTIANは高いからダメ」
「GSのほうが安いし効き目がある」

という声や、

「わざわざ高いMUTIANを使っていて、GSに切り替えないなんて意味が分からない。応援できない」

といったような声をSNS上で見かけることがあります。

しかし、価格や効き目という点以外にも、MUTIAN・GS-441524それぞれにメリットやデメリットが存在します。

あにファンも、FIPに苦しむ猫さんや飼い主さんに、有効と言われる治療薬があることを広く知っていただきたいと思っており、クラウドファンディングプラットフォームを運営するという形でFIP治療のお手伝いや応援をさせていただいております。

より適切な治療を受けていただくためにも、それぞれのメリットやデメリットをよく理解したうえで拡散いただけますと幸いです。

※この内容は、後日別ページにまとめなおす予定です。

MUTIANとGS-441524の違い

MUTIANとGS-441524について、それぞれが「FIP治療薬」だと認識されている方もいらっしゃるかと思いますが、これらはそれぞれ明確に違いがあります。

GS-441524とは

新型コロナウイルスの治療薬としても知られている「レムデシビル」開発の元になったもので、FIPに対して有効性があるとされている「化合物」です。

薬として製品化はされていないため、安定して効果を望める治療薬として製薬会社などから購入することができません。

世界中でさまざまな業者が製造しており、品質にも差がある可能性があります。

MUTIANとは

GS-441524と同等の効果があるとしているMUTIAN Xを含む、MUTIAN社による製品です。

MUTIANはMUTIAN社でのみ製造しているため、品質が安定していると考えられます。

また、錠剤だったころは吐き戻しやすかったところ、保有成分の調整やカプセル化などで吐き戻しづらいようするなど、改良が重ねられています。

(MUTIANはMUTIAN社が販売している製品名、GS-441524は化合物の名前です。痛み止めの「ロキソニン」は第一三共ヘルスケアが販売していますが、有効成分の「ロキソプロフェンナトリウム水和物」はその他の会社からも販売されている、というのと似たような感じです)

MUTIANのメリット

  • MUTIAN協力病院として、MUTIANを正規に処方している動物病院がある
    • 協力病院に行けばすぐ手に入る
    • どこで手に入るかがわかりやすい
    • 用法用量など正しい知識を持った医師のもと治療を進められる
  • 再発時の無償治療保証がある
  • 経口薬のため投薬が比較的容易
  • 自社生産のため品質が比較的安定している
  • 寛解した事例が多く存在する

など、早く手に入り、保証や事例があるため安心して治療を進められることに大きなメリットがあります。

経口薬なので比較的簡単に投薬でき、注射による痛みや肌荒れがないことも大きなメリットです。

MUTIANのデメリット

  • とにかく高い

MUTIANのデメリットは高額だということくらいです。

「MUTIANは効かなかったがGSに切り替えたら効果があった」といった猫さんもいるようですが、投薬方法や猫さんの個性、相性などによっても効き目は変わるうえ、投薬してみないとわからないことでもあるので、MUTIAN自体のデメリットとしては考えていません。

GS-441524のメリット

  • MUTIANより安価(1/2~1/4程度になる)
  • MUTIANより効き目が高い場合がある

やはりMUTIANより安価に治療できることが大きなメリットです。

(それでも子猫1匹にだいたい20万~ほどは投薬費用がかかります)

GS-441524のデメリット

  • どこで手に入るかがわかりづらい
  • 獣医師にもまだ知名度が低く、用法用量など正しい知識のもとで治療を進められない可能性がある
  • GS-441524は成分名であり、治療薬として製品化されていない
    (そのため製薬会社から購入することができず、メーカーによって品質に差がある可能性がある)
  • 安定的に供給しているメーカーが限られている
  • 経口薬ではなく注射のため、投薬自体に知識や技術が必要になる
  • 粉末で販売しているメーカーもあり、注射用の溶解液の作製に知識や技術が必要な場合がある
  • 注射による痛みが激しい場合がある
  • 注射部位が化膿したり炎症を起こす可能性がある
  • 寛解した事例や日本語の情報がまだ少ない
  • どのメーカーのGSで寛解したかなどの情報が出回っていない

など、MUTIANと比べてデメリットが目立ちます。

とくに、製品化されておらずメーカーによって品質が違うということは大きなデメリットであり、最悪の場合だとFIP治療に効果がない粗悪品や偽造品を手にしてしまう可能性もあります。

【補足】結局MUTIANとGS-441524どちらが良いの?

上記でMUTIANとGS-441524それぞれのメリット・デメリットを紹介しました。

MUTIANは、

  • すぐ手に入る/どこで手に入るかがわかりやすい
  • 寛解事例が多く、保証制度もある
  • ただし高い

GS-441524は、

  • すぐ手に入らない可能性が高い
  • 安定した品質で供給しているメーカーの情報が少ない
  • 投薬に知識や技術が必要

といった特徴があります。

なので、個人的には

  • FIPは発症も早いので、最初はすぐにMUTIANを投薬開始
  • 医師とも相談をし、GS-441524の情報を収集
  • 医師に理解があり、
    正しい用法用量で投薬でき、
    安定した品質で供給しているメーカーがわかり、
    個人輸入もしくは医師の処方によりGS-441524が手に入ったら、GSに切り替え

という流れが理想的なのかなと思っております。

どちらを利用するかは、ユーザー自身が決めることです。

ユーザーではない第三者が「MUTIANは高いからGSを使ったほうが良い」ということは、極論かもしれませんが、「頭痛にはロキソプロフェンナトリウム水和物が効くからそれを摂取すればいい」「人生でロキソニンを買う回数を思えば、ロキソプロフェンナトリウム水和物を使ったほうが安く済む」と言っているような、かなり暴力的なことだと私は思います。

(何でもかんでもGSを勧めればいいというわけではない、ということです)

ただし、MUTIANが高いということは事実です。

FIP治療をより広めるためにも、すでにGSを使用されている方、GSでFIP寛解まで治療した、という方がいらっしゃいましたら、ぜひ購入メーカーの情報共有を積極的にしていただければ幸いです。

GSの販売者はSAKやFIP Treatment and Cureがわりと名が知られているのかと思っていますが、使用事例など日本語による情報があまり出回っていません。

あにファンとしても情報を集めて発信していきたいと考えておりますので、なにかご存知の方がいらっしゃいましたらお問い合わせもしくはTwitterのDMにてあにファンにお知らせいただけますと助かります。

anifan_official

作成者: anifan_official

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